
一戸建てやマンションのリノベーションを検討する際、費用が気になるところではないでしょうか。
リノベーションは、新築のように完成形が決まっていないことから、どのくらいの予算を見積もれば良いか不明確な点が多く、不安に思う方も多いです。
そこで、この記事ではリノベーションの費用の相場や、費用が変わる要因について紹介します。費用を抑えるコツについても徹底解説しています。
マイホームのリノベーションや、中古住宅を購入してリノベーションを計画している方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
リノベーションとは?
リノベーションとは、既存の建物に改修工事を行って、建物の価値・性能を高めることをいいます。
似た言葉にリフォームがありますが、リフォームは、老朽化した部分の修復や部分的な改修工事をいうことから、リノベーションよりもさらに広い意味合いで使われることが多いです。
全体的にリフォームをする場合、フルリフォームをいいますが、これはリノベーション・フルリノベーションと同等の意味です。
リノベーションの費用相場

一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会の「2023年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査 結果報告書」によると、2023年のリフォーム費用の平均は348万円だったことから、こちらがリフォーム・リノベーションでの費用相場となります。
しかし、この平均額は、フルリノベーションから部分リフォームまで全てを含んだ平均値です。そのため、実際にどのようなリフォーム・リノベーションをするかによって費用相場よりも高額になる場合もあります。
また、一戸建て住宅とマンションでも費用相場に違いが出てきます。
ここでは、一戸建てとマンションでそれぞれリノベーションをした場合の費用相場をみていきましょう。
一戸建て住宅の場合
一戸建て住宅でフルリノベーションを行う場合、700万円〜2,500万円程度の費用が必要となる可能性が高いです。
ただし、建物の築年数や坪数によって金額は大きく変動します。
坪数が大きければその分費用も多くなり、築年数が古ければその分補強工事もしなければならないためです。
また、間取りを大きく変えるようなリノベーションをする場合、上記の費用よりも高額な工事費用がかかる可能性もあります。
マンションの場合
マンションのリノベーションの費用相場は、500万円〜1,500万円程度かかることが想定されます。
一戸建て住宅では、建物の築年数によっては耐震工事が必要ですが、マンションでは必要ありません。ただ、必要に応じて断熱改修工事をする必要があります。
また、一戸建てと同様大きな間取りの変更をする場合は、施工費用が高くなりやすいです。マンションの管理規約によっては、大規模なリノベーションができない場合もあります。事前に管理会社に確認してから計画を進めましょう。
リノベーションの費用が変わる要因

リノベーションは、様々な要因で費用が変動します。そのため、建物の状態によっては先に説明した費用相場よりも高額な費用がかかる可能性もあります。
どのような場合に費用が変わってくるのでしょうか。ここでは、リノベーションの費用が変わる6つの要因を解説していきます。
築年数はどのくらい経過しているか
築年数が経過した家の場合、建物の補強工事による費用負担が発生します。
例えば、古い建物の中には、現在の建築基準法の基準を満たしていない耐震基準で建てられているものもあります。
この場合、今の基準を満たすために耐震補強工事をしなければならず、高額な費用が必要です。また、建物の断熱性能が低いと室内の快適性にも影響するため、断熱改修工事もする必要性が出てきます。
このように、築年数が古いとその分補修をしなければならない部分が多くなり、リノベーションの費用が高額になりやすいです。
これまでのメンテナンス状況はどうか
新築から年月が経過している場合、これまでどのくらい家のメンテナンスをしてきたかによって費用も変わってきます。
例えばメンテナンスをほとんどしなかった築30年の家をリノベーションする場合、劣化した箇所を全て交換しなければならない可能性があります。一戸建て住宅だと、屋根・外壁を張り替えるなどの大規模な工事も必要になるかもしれません。
メンテナンスがあまりされていない住宅は、リノベーション費用が高くなる傾向にあります。
どこまで解体・変更するか
建物をどこまで解体するか、変更するかによっても費用が大きく変わります。
例えば、間取りを大きく変えるために骨組み以外を全て解体する「スケルトンリフォーム」をする場合、高額な費用がかかります。
反対に、間取りをほとんど変えずに、内装の張り替えや一部壁を取り払うなどの部分的なリフォームであれば、費用をかなり抑えられるでしょう。
どのくらいの大きさの建物か
建物の大きさは、リノベーション費用に大きく影響します。
一戸建ての注文住宅を建てる場合でも、延床面積が大きければ大きいほど建築費用が高くなります。リノベーションも同様で、施工する面積が大きいとその分費用負担も大きくなります。
設備や建材はどのくらいのグレードなのか
キッチンやユニットバス、床材など、選ぶ設備や建材のグレードも費用に影響します。
高性能な設備、おしゃれなデザイン、お手入れのしやすさなどは、費用に大きく関わってきます。
キッチンやユニットバスなどの設備は、グレードによっては数十万円も費用がプラスになる場合もあるでしょう。
大掛かりな改修工事はあるのか
キッチンや浴室、トイレ、玄関などを大幅に移動させるなど、大掛かりな改修工事があると費用が高くなる傾向にあります。
水回りの移動が高額になる理由は、給排水管や電気配線の改修工事が必要だからです。また、玄関の移動をする場合、外壁の補修や玄関ポーチの屋根の新設が必要となり、リノベーション費用に大きく影響します。
リノベーションの費用を抑えるコツ

リノベーションは、坪数や築年数、大規模な変更によって費用が大きく変わってきます。少しでも費用を抑えたいと考える方が多いのではないでしょうか。
そこで、ここからはリノベーションの費用を抑えるコツと注意点について解説していきます。
今の間取りを活用する
間取りを大きく変更せずに、今の間取りを活用することで費用を大きく抑えられます。どうしても変更したい箇所がある場合は、設計士に最適な間取りを提案してもらいましょう。
要望の優先順位を決める
家族と話し合い、要望の優先順位を固めておくことも大切です。リノベーションをする際に、たくさんの希望やこだわりを叶えたいと思うでしょう。しかし、予算の関係で全ての希望を叶えるのは難しい場合もあります。
「これは絶対に叶えたい!」という要望を決めて、優先順位を決めておくと予算オーバーした時に後悔しない選択ができます。
業者に予算を伝える
業者との打ち合わせでは、正直に予算を伝えましょう。業者はリノベーションやリフォームのプロです。お客様の予算に合わせた最適なプランを提案してくれるはずです。
補助金・減税制度を利用する
リノベーションの内容によっては、補助金や減税制度を利用することで、お得に工事ができます。
例えば、環境省の「先進的窓リノベ2025事業」という補助金事業なら、補助金対象となる窓の断熱改修工事を行うことで最大で200万円の補助金を受け取ることも可能です。
バリアフリーの改修工事をする場合、要介護者を対象に「介護保険における住宅改修」で上限20万円の支給を受けられます。
また、特定のリフォームを行った場合、所得税の税額控除や固定資産税の減額措置の対象者になる可能性が高いです。
自治体によっては、独自の補助金・助成金制度もあるため、これらの制度を活用することで、リノベーションにかかる費用負担を大きく軽減できます。
これからリノベーションを検討している方は、まずご自分が活用できる補助金・助成金を探してみてはいかがでしょうか。
まとめ

リノベーションは、戸建て住宅とマンションによって費用相場が異なります。また、建物の大きさや築年数など様々な要因も費用に関わってくるため、相場がいくらとははっきりと言えない部分もあります。
費用相場はあくまでも目安です。具体的にリノベーションを進める場合は、施工業者に建物の状態を診断してもらい、詳細な見積もりを出してもらわなければわかりません。
希望する予算内でリノベーションをするためにも、ここで紹介した費用を抑えるコツを参考にしてみてはいかがでしょうか。
「〇〇市でリノベーションを検討している」「リノベーションの見積もりを出して欲しい」という方は、ぜひ当社へご相談ください!